矢岳・竜王山 裏霧島
霧島縦走路の脇にひっそりとたたずむ矢岳は2011年に九州百名山となった通称「裏霧島」である。
矢岳は、ツクシミカエリソウやツクシコウモリソウの大群生地やヤマツツジが有名であるが、紅葉の季節もまた見逃せない。
赤や黄色に染まったうっそうとした静かな山の中を歩くのは実に気持ちがいい。
矢岳の隣には竜王山があり、その谷には炭化木が点在する。
炭化木は、約300年前の江戸時代に新燃岳が噴火した際の火砕流で、一瞬にして炭になり埋もれていた立木が、雨による土壌の流出にともない姿を現したものである。
立ったままの状態のものだけでなく、倒れた状態のものもある。
これらの炭化木は、火山活動を研究する上で貴重な資料であり、絶対に持ち帰ってはならないと看板が注意喚起をしている。
炭化木の周辺には、ぽっかりと地面に穴の開いた竪穴が口を開いている所があるので横道にそれないように足元に注意して進もう。
韓国岳や高千穂峰のようにメジャーではないこの山々、少々道に迷いやすい箇所もあるが、GPSや地図をしっかり備え、雄大な自然を楽しもう。
おすすめコースは矢岳登山口から矢岳川を徒渉し、急登を上り詰める。
山頂に近づくとツクシミカエリソウの大群生地があるが、見頃は9月~10月。
そして矢岳山頂。
矢岳山頂は360度の大パノラマが広がっている。
秀麗な高千穂峰をはじめとした霧島の山々が息をのむ美しさで目前に迫ってくるだろう。
その後山頂から西方向へ続く道を進むと今度はツクシコウモリソウの大群生地が広がり、緩やかに下っていくと最低鞍部となる。
稜線を直進し竜王山山頂。竜王山山頂からは残念ながら展望は得られない。
竜王山から西方向へ下り、やがて水流でえぐれた涸れ谷に下り立ち、そのまま下ると右から別の谷が合流する炭化木の谷へ出る。
しばらく上流側へ歩き、炭化木を観察した後は、合流地点へ戻り右の斜面に取り付き谷から上がると平坦地が広がっている。
やがて竜王山分岐で新燃岳・獅子戸岳鞍部からの道に合流し、左折して涸れた川や谷を3回ほど横切っていくとY字路に着き、矢岳登山口はそこから左折して緩やかに下っていくと良い。
矢岳・竜王山の情報
名山タイトルと標高 | 九州百名山 矢岳 やたけ – 1131.7m 竜王山 りゅうおうざん – 1175.0m |
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三角点 | 三等三角点(矢岳) |
展望 |
ルート&トラック | |
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GPXダウンロード | |
駐車場 | 矢岳登山口駐車場10台程度 [無料] / 矢岳登山口まで10m |
トイレ | 駐車場近くの地面に穴掘ってべニアで仕切り・・・非常使用にとどめたほうが良い |
1/25000 | 高千穂峰 |
問い合わせ先 | 高原町役場 0984-42-2111 |
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