世界でここだけに咲く花ノカイドウ
霧島山を代表する植物と言えばミヤマキリシマとノカイドウでしょうか。
ノカイドウは、世界中で霧島にしかない大変珍しい固有種で、2017年現在、300と数十株ほどが確認されています。
バラ科リンゴ属の落葉樹で、4月末から5月上旬に花を咲かせる。つぼみの時は濃い紅色、やがて淡いピンクの花となり、花が開くとしだいに白一色の花となります。株全体が花で埋まり、そのあでやかさは一見に値します。
果実は4~7mmくらいの小粒で秋に赤く熟します。
えびの高原のキャンプ場付近が最も多いのですが、道路わきにもたくさん見られるため、開花期には容易に観賞できます。
1923年(大正12年)に国の天然記念物に指定されましたが、シカの食害や植生環移により衰退しており、絶滅危惧種IB類に分類されています。
えびの高原では火山活動、大雨の浸食、土石流などにより、環境が不安定だったため森林が作られず、ノカイドウなど中低木が生育できる環境が残りました。
ノカイドウの開花log
例年の見頃 04月30日~05月14日(5~7日程度)
- 2016年
裏年によりあまり花をつけず。 - 2017年
例年より数日遅い。5月2日つぼみを付ける、5月5日開花、5月7日五分咲き、見頃は5月10日~5月12日。