Yama Go!Go!

Kagoshima Mountaineering Circle

GoGoバリエーションガイドライン

バリエーションガイドライン

ところで山は、皆さんの想像より多くの事故が発生しています。危険な場所に行くからというより、危険につながることを予見できていないからです。
いつの間にかキルゾーンに踏み込んでいた・・・ということは、簡単に考えられるハイキングでも当たり前な話。
『読図わからないけど、解かり切った道しか行かないから』・・・、○○すぎて話すのが面倒なレベル。
NEXTステージの登山技術を習得しましょう。

GoGoバリエーションの掟
必要な道具・体力・技量
外岩トレーニング
ハイキングで初心者サポート


バリエーションへの入り口 – 磯間嶽

必要な道具・体力・技量

基本道具4点 & ロープワーク装備
累積標高差800m以上の標準タイム90%クリア
ボルダー4級どこでも3つクリア(鹿児島メテオドーム, 大坂ボルダリングなど)

GoGoバリエーション” にもあるように、登山とは “スタミナ” と “テクニカル” で突破を目指します。
そもそも体力や技量を意識しないものがロープワークを学んでも、結局は無駄に終わります。基礎的な条件なので研鑽に励んでください。
ロープワーク装備は、 “沢登りの道具” や “クライミングギア” 、また次のマニュアルも合わせ参考にどうぞ。

外岩デビュー

外岩デビュー前に
条件を満たしたら、次にロープワーク&ビレイを完全に、また登攀持久力を強化します。
外岩デビューの前に、鴨池クライミングウォールで12mの壁に挑戦。
指導者を入れて最低3名必要。
鴨池ウォール5.9、休憩を入れず2本連続リード完登を目指します。5.9がない場合、1本目ホールド自由, 2本目5.10a。
鴨池ウォールクリアで、いよいよ外岩デビュー。

マニュアル
山と渓谷 987号 2017年07月号(第2特集 実践的ロープワーク術(紙版 P107-124))
山渓特集を基本マニュアルとします。図解や心構えが記載され、とても解りやすいマニュアルです。よく読んでおいてください。
デジタル版はプリントがきれい(Amazon の kindle は印刷困難なので注意)。
当たり前ですが、現場のロープ技術は安全を求め日進月歩で改版されます。マニュアルが全てではありません。

反復練習
習得が不十分でのバリエーション参加はとても危険ということは言うまでもありません。
ロープワークは早く綺麗に正確に。
学生時代、運動部か否かでは身体能力に根本的な差があります。ボルダリングにしろロープワークにしろ、習熟スピードは反復練習でカバーするしかありませんが、頑張って辿り着かないことはありません。

登山はスポーツ
ボルタリング4級とは参加可能というスタートライン目安で、トップの相棒とかは、やはりボルダリング2級、リードクライミング5.11N以上を目指さないと厳しいでしょう。
体力&技量もですが、そこまで打ち込んだものが共感できる信頼というものは大きいのです。

ハイキングで初心者サポート

一番重要 ( 一一)
バリエーションで覚えたことを基に、ハイキングで初心者のサポートをしてください。

登山計画
入山08:00, A地点09:30, 山頂11:30 ・・・ など、山に入る前に立てる登山計画。
早い進行は問題ありません。遅延が生じたら、エスケープも含め休憩を削るなどCL(チーフリーダー)が計画を変更。
進行が計画通りかはかなり重要で、歩の遅いものに合わせるばかりでなく、励ましたりと初心者をサポートします。
それと山岳部とか経験がない独学の方で『入山前の登山計画』と『誤差による計画修正』を実践する方はごく僅か。個人であっても意識しない方は初動から大きなエラーであり、もうキルゾーンに一歩近づいています。

難所通過
急な岩場などとても怖がる人もおり、3分で通過するところを平均8分掛かってしまった・・・。10人いれば50分ロス。それが3か所あると2時間30分のロス・・・。
すごいでしょ・・・こうやって日が暮れ、ほか不運が重なるといとも簡単に遭難です。
どうやったらバランスが安定するか・・・登攀で得た経験を教えてあげると、2か所目から要領を得るかもしれません。
バランスを意識し続ける登攀を経験するからこそ、アドバイスが具体的となるのです。

読図
バリエーションでは、ホワイトアウトナビゲーションも学びます。吹雪や深い霧に遭遇 ・・・ 視界数mというギリギリのコンディションでも、目的地に到達するという高度なコンパス技術。実際は様々なアクシデントが重なったりもするので、それだけで無敵と言えませんが強力な武器の一つです。
それらの実践過程で、読図技術が飛躍的に向上。
そしてサポートを通し、質問を受ければ正確に理解していない箇所が炙り出されます。
人に教えることで技術が完成していきます。

山に迎えられるよう
ルート詳細を聞いて山行を選ぼうとする人もいますが、それはCLも答えられず現実不可能。一度行った場所でも、数年たてば地形が変わることはザラ。沢の水量など行ってみなきゃわからない。
山を選ぶ方はバリエーションには向いていません。山に迎えられるようにトレーニングするチームですから。

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